車載事業の育成が最大の経営テーマ

車載事業の本格成長に向け、足場固めを着々と進める日本電産。永守重信社長に同市場の可能性、そこで存在感を高めるための戦略を聞いた。 ―車載事業の育成が最大の経営テーマです。 「2025年には車載で売上高1兆円に持って行きたい。総売上高が10兆円になるときに、3兆円を稼げるようにする。今後も自立成長とM&Aの両輪で山を登っていく。それには、買収した企業とのシナジーを最大限に創出することが重要だ」 ―車載分野でどのように存在感を高めますか。  「すでに他社がやっている部品を手がけるだけではだめ。スマートフォンなども同様だが、技術革新のあるところに、新しいサプライヤーが入っていける。これ は40年前に創業した当社が、なぜこの位置にいるのかを考えれば答えは明確。車の場合、現在何が起こっているかというと、それは電子化だ」 ―メガサプライヤーとの競合は避けられません。  「相手が大きいから必ずしも負けるということにはならない。実際、町工場からスタートした当社が(モーターで)大手家電メーカーに勝ってきた。それは新し い技術を手に入れ、違う武器で勝負したからだ。新技術獲得は買収によるところが大きい。車分野でもそれは同じ。積極的なM&Aで、メガサプライヤーと対峙 (たいじ)する。車の技術革新は当社にとってまさに何十年ぶりかのチャンスだ」 ―先端分野にも力を入れています。  「さまざまなアイデアを顧客に提案している。例えば欧州では自動駐車システム向けモーターなど。エンジンクーリングファンなども小型化が進み、当社が強い ブラシレスモーターが使われるだろう。最終的には車に使われるすべてのモーターを受注したいが、まずは先端分野を攻める」 ―自動車部品業界の現状をどう見ていますか。 「完成車メーカーの系列が急激に解体されつつあると感じる。ホンダエレシスもこれまではホンダ1社と取引してきた。当社傘下になれば世界中の企業と取り引きできる。エレシスは現在、売上高500億円規模の企業だが、すぐに1000億円規模にはなるだろう」 ―日本電産が従来のモーターメーカーと異なる点は。  「グローバルなサプライヤーであることだ。車メーカーは欧州や米州、アジアなど、およそ世界4極で生産体制を敷いている。サプライヤーは自社工場のあるす べての地域で、同品質の製品供給を要求される。自動車生産の主要地域のすべてに拠点を構え、グローバルベースで同品質の製品を供給できるようにする。こう したモーターメーカーは世界に存在せず、顧客の期待も大きい」

 

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