住宅やオフィスに関する口臭予防対策の意識の高まり

建設機械メーカーが小型建機の堅調な国内需要を受け、国内工場の人員配置や生産計画を見直している。日立建機は不振の鉱山機械を手がける常陸那珂臨港工場(茨城県ひたちなか市)などから、国内で好調な小型建機の子会社に100人規模の人員をシフト。コマツは主力生産拠点の粟津工場(石川県小松市)で年産台数を当初計画比1割増に上方修正した。底堅い内需を着実に取り込むため、需要変動に対応した生産体制を整える。(清水耕一郎) ◆ 日立建機は2014年9月までに鉱山機械を手がける常陸那珂臨港工場と常陸那珂工場(茨城県ひたちなか市)から、小型建機の日立建機ティエラ(滋賀県甲賀市)を中心に、子会社の日立住友重機械建機クレーン(東京都台東区)などに人員を振り向ける方針。 鉱山機械が低迷する一方、国内で小型建機の引き合いが増加。今年秋に7トンクラスの小型油圧ショベルで排出ガス規制が適用されるのに伴い、規制後の新型機は販価が上がるため、顧客の建機レンタル会社などは旧型機の購入に走っているとみられる。 コマツは14年度の粟津工場の生産台数を1万6000台に上方修正した。規制を控える小型油圧ショベルに加え、北海道や東北地方から土砂を積み込むホイールローダーやブルドーザーの引き合いが増えているため。当初の計画より1500台程度上積みし、高稼働の状態が続いている。 建機メーカーは14年度の国内販売台数を前年度比2―3割減で計画している。13年度に市場規模の大きい中型油圧ショベルで排ガス規制が適用され、低価格の旧型機需要が急拡大したことから、その反動を見込んでいるためだ。だが、足元の4、5月の国内需要は前年同月割れとなったものの、当初想定より減少幅が小さいとの見方で堅調に推移している。 日立造船は塩分を含まない氷と海水を組み合わせて魚などの鮮度維持に使う「スラリーアイス」製造プラントの拡販に乗り出す。食品関連で高度な衛生管理が必要なHACCP(ハサップ、危害分析重要管理点)対応に向く利点を漁港や加工業者に周知する。海外市場や鮮魚以外の分野での普及も狙う。同プラントの2013年度の売上高は5億円だが今後、年1億円ずつ積み上げる。 スラリーは個体と液体が混ざったものを意味する。海水から精製した直径1ミリメートル以下の球状氷が魚など対象物を傷つけない。一般的な氷より急速に冷却し、マイナス1―同1・5度Cに保つ。パイプで使用現場に送るため人手を介さず衛生的な点も優れているという。 漁港や食品加工施設での普及を急ぐほか、野菜や食肉関連、物流施設など非水産系ユーザーの開拓も進める。トラックに製氷機を搭載した移動式プラントなどを生かしユーザーの使い勝手に応じた提案活動をする。 鮮魚関連では海外展開も視野に入れる。経済発展に伴い、鮮魚需要が増しているインドネシアやベトナムで、日立造船グループの営業網を活用し受注を狙う。日本の水産業者が海外に進出する案件にも営業活動を行う。 日立造船は03年にカナダの製氷機メーカー、サンウェル・テクノロジーと業務提携して同プラントに参入した。国内の漁港や食品加工施設に累計30基の納入実績がある。日立造船子会社のスラリー21(大阪市西区)が事業を手がける。 セイコークロック(東京都江東区、萩原健二社長、03・5639・6500)の超小型電池駆動リニア型アクチュエーターが大手住宅メーカーに電子錠向けとして採用された。新規参入したアクチュエーター事業で初めての受注。集合住宅の郵便受けや窓など電子錠が普及していない箇所に設置しやすく、低コストで供給できるため受注が決まった。8月に供給を始め、年数万個の出荷を見込む。 採用されたアクチュエーターの大きさは30ミリ×21ミリ×12・5ミリメートルで、リチウム電池1個で駆動できる。独自の直流(DC)マイクロギヤードモーターで小型化、省エネルギー化した。電子錠で主流の電磁石型は、電池が複数必要で、一般的にモータータイプでも交流(AC)電源を用いる。大型でコストがかかるため、設置場所はドア関連に限られている。 住宅やオフィスに関する口臭予防対策の意識の高まりにより、ドア以外でも電子ロック化が求められている。セイコークロックのアクチュエーターは小型で省エネ型のため活用の自由度が高く、こうしたニーズに応えられるという。 主力の掛け時計、置き時計は市場成熟により大きな伸びを期待しにくい。成長分野を新たな柱とし、収益拡大につなげる。 テクノスマートは高機能フィルムのコーティング装置や乾燥機が主力製品で、2年前に創業100年を迎えた老舗企業だ。滋賀工場(滋賀県野洲市)がモノづくりの拠点。全社員250人のうち技術、資材、製造の各部門の計210人が集まる中枢機能を持ち、6月には開設50年を迎える。 工場には高精度加工用の5面加工機を設置し、乾燥機のノズルなど精度が必要なステンレス部品の加工に使うタレットパンチプレスやレーザー加工機などの設備も充実している。コーティングとドライヤーのテスト装置もそろえ、顧客が材料を持ち込んで生産用の条件や製品の機能を確認できる。組立工場は準クリーンルーム仕様で、試験機はクラス100対応の清浄度だ。個別の要望に応えるため、一品一様の製品を提供している。 歯磨き粉の顧客の強いコスト要求に応じ、同工場では原価低減を進めてきた。図面変更や設計の見直し、治具の工夫に加え、海外メーカーから機械部品をユニットの状態で調達し、工数削減に取り組んでいる。改善提案活動にも力を入れ、製造部門では月2回他部署に提案するのが目標だ。技術者の育成に向けて講師を招き、機械だけにとどまらない幅広い知識を持てるよう教育にも力を注ぐ。 一層の品質向上にも取り組み、13年4月に製造部門で機能・品質管理グループを設置。他部門から人材を集めて構成し、各部門間のすき間を埋める業務として、生産工程の中間検査や出荷前の動作確認、現地での試運転時の確認作業を担い、顧客対応も一本化する。 現場だけの努力や従来技術の延長線上だけでは限界があり、新たな技術開発も重要だ。現在、同社の生産拠点は同工場のみだが、グローバル展開するうえで「海外での製作も視野に入れている」(高橋進社長)という。今後の海外拠点開設を見据え、同工場では海外からの実習生も受け入れている

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