ニッチな市場であっても顧客に当社の存在意義を認めてもらい

【広島】広島商工会議所による小規模事業者の消費税転嫁率に関する調査によると、全商品を転嫁しているのは60・5%にとどまっていることが分かった。まったく転嫁していない事業者は18・7%に上った。大企業を含めた広島地域の事業者の無転嫁率が10%程度なのに比べ、規模が小さい事業者ほど転嫁が難しい実態が明らかになった。 調査は5月16日―6月3日にかけて行った。対象は卸・サービス業で従業員5人以下、製造業で同20人以下とした。無記名方式で調査した5598事業所のうち、1920事業所が回答した。 転嫁率が高かったのは卸売業73・3%、製造業の65・5%。反対に低かったのは飲食業の36・1%、不動産業の45・5%、運輸業56・5%などとなっている。まったく転嫁していない事業者も352社あった。消費増税後の値下げ要請も、建設、製造、運輸業などで高かった。 深山英樹会頭は「適正に転嫁できていない企業が予想以上に多かった。10%への増税時には今回の結果を踏まえ、スムーズに転嫁できるよう政府に要請したい」と語った。 小泉製麻は明治政府の殖産興業政策の下、1890年に麻ひもや麻袋などジュート(黄麻)製品の製造を始めた。社名はこの祖業に由来しているが、120年を超える歴史の中で事業内容は大きく変遷した。 現在、ジュート製品の売上高は全体の5%にとどまり、代わって化成品が中核事業に成長している。また、地元・神戸市灘区で地域の“顔”となっているレジャー・商業施設を運営していることでも知られる。 主力製品は樹脂製液体容器「バロンボックス」で、同社売上高の4割を占める。飲料や調味料、薬品などあらゆる液体の運搬に使用され、「国内シェアは三十数%」(小泉康史常務)を有する。近年は製品のバリアー性向上などで瓶や缶の容器から置き換えが進んでおり、受注が好調。2月に滋賀工場(滋賀県東近江市)で7本目の生産ラインを稼働させた。 このほか、東日本大震災以降、放射能汚染廃棄物など向けにフレキシブルコンテナバッグの特需が発生。公共工事やメガソーラー(大規模太陽光発電所)建設の増加で、建築土木関連のシート製品も伸びている。 加えて、最近は農業向け資材の需要も増えるなど事業全般が堅調で、14年5月期売上高は前期比6億円増の約68億円で着地した。 130周年を迎える20年には売上高100億円と高い目標を掲げる。それでも小泉常務は「工夫次第で達成は可能」と自信をみせる。根拠となっているのは長い歴史の中で培ってきた顧客や協力会社とのつながりだ。 同社は1500社に上る顧客や全国に点在する協力会社のうち、特定の取引先に頼らないことで安定した業績を残してきた。半面、中には取引拡大の余地がある会社も少なくない。ニーズをうまく吸い上げることで新製品開発につなげることもできる。 一方で、小泉常務は「(20年に売上高100億円という)目標は決して数字ありきではない」と強調する。続けて「まずはニッチな市場であっても顧客に当社の存在意義を認めてもらい、社是に掲げる“かけがえのない企業”になることが大事。結果的に100億円になっていた、というのが理想」と話す。 現在は神戸に根付く企業ながら同社の創業者は近江商人だった。“三方よし”の精神は脈々と受け継がれており、市場環境が変化しても途切れなかった124年の歴史の背景にある。小泉常務は「130周年は通過点。少なくとも200年続く企業にしていきたい」と意気込んでいる。  ▽本社=神戸市灘区新在家南町1の2の1、078・841・4141▽社長=植村武雄氏▽売上高=約68億円(2014年5月期)▽従業員=約100人▽主要事業=黄麻・合成樹脂製品の製造販売 (隔週金曜日に掲載) 【仙台】茂木敏充経済産業相は3日、産業技術総合研究所福島再生可能エネルギー研究所(福島県郡山市)を視察した。太陽光発電などの実証フィールドを見学し、「太陽光発電はコストを大幅に下げることと、効率を上げることが重要。再生可能エネルギーの不安定性を解消できる技術開発にも期待している」とエールを送った。また水素を高密度に貯蔵できる水素キャリア製造技術の研究室で、大和田野芳郎所長から「5年後をめどにシステムを確立したい」などと説明を受けた。 同研究所の視察後、生あん・練あんを製造販売する郡山製餡(福島県郡山市)、避難指示が解除された田村市都路地区の仮設商業施設「Domo(ど〜も)」古道店も視察した。 【さいたま】埼玉りそな銀行は3日、大宮支店で法人顧客向けノーマライゼーション研修「高齢者疑似体験セミナー」を開いた。重りを脚や腕につけたほか、視野が狭くなるゴーグルをかけて「想定80歳」になり、高齢者の身体的な不便さを体験した(写真)。取引先の顧客ら約20人が参加した。 高齢者の不便さや心理的変化を自分のこととして感じ、理解させることで思いやりや気づかい、配慮した店舗づくりにつなげる。講師を務めた埼玉県社会福祉協議会(さいたま市浦和区)の金子真由美地域活動支援課主事は、「日頃の仕事で接客対応や建物、乗り物などのバリアフリーを考えるきっかけにしてほしい」と呼びかけた。 参加者からは「視野が狭くなると足元が見にくい」といった声があり、配慮の大切さを理解した様子だった。

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